クロハラアジサシ(読み)くろはらあじさし(英語表記)whiskered tern

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロハラアジサシ」の意味・わかりやすい解説

クロハラアジサシ
くろはらあじさし / 黒腹鰺刺
whiskered tern
[学] Sterna hybrida

鳥綱チドリ目カモメ科の鳥。同科アジサシ亜科に属する全長33センチメートルぐらいの種で、ユーラシアオーストラリアアフリカの温熱帯域に分布し、内陸湿地や池沼で繁殖する。渡りのときには、内陸湖沼のほか、内湾や外海海岸でもみられる。海にすむアジサシ亜科の仲間は空中から海に突入して魚類をとらえるが、この種は空中で昆虫類をとらえたり、草の上や水面にいる動物をすくいとるようにとらえ、水に突入することはない。近縁種にハジロクロハラアジサシS. leucoptera、ハシグロクロハラアジサシS. nigraがある。

[長谷川博]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android