日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
クン(Francina Blankers-Koen)
くん
Francina Blankers-Koen
(1918―2004)
オランダの女子陸上選手。1948年の第14回オリンピック・ロンドン大会で100メートル、200メートル、80メートル・ハードル、400メートル・リレーに優勝した。1回のオリンピック大会で女子選手が四つの金メダルを獲得したのは彼女が初めてである。80メートル・ハードルの11秒2の記録はロンドン大会陸上競技で唯一の世界新記録。当時30歳で5歳と4歳の男の子の母親であった。万能型の選手で、走幅跳び、走高跳び、五種競技でも世界記録をもっていた。「空飛ぶオランダ女性」の異名がつけられ、スポーツ人としては初めての騎士賞を贈られた。
[石井恒男]