クン(Kun Béla)(読み)くん(英語表記)Kun Béla

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

クン(Kun Béla)
くん
Kun Béla
(1886―1939)

ハンガリーの革命家。第一次世界大戦前はコロジュバール(現在のルーマニア領クルージュCluj)で活動。1902年に社民党入党。大学卒業後、記者、金融機関職員などとして働く一方で、地区代表ともなり党全国大会にも参加した。大戦下での入隊、ロシアでの捕虜生活、ロシア社民党入党、ロシア共産党ハンガリー人グループの指導者などを経て、18年11月にカーロイ政府下のハンガリーに帰国、他のロシア帰りの者たちとハンガリー共産党を結成。19年3月、社共連合による革命統治評議会政府樹立とともに外務兼軍事人民委員となる。評議会政府崩壊後は亡命し、オーストリアソ連で活動。ハンガリー共産党再建に参加する一方で、ロシア赤軍指揮官として干渉軍と戦ったり、コミンテルン執行委員を務める(1921~36)など、国際的革命家としての足跡も残した。39年スターリンの大粛清の犠牲となって死去

[家田 修]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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