日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 グリム(Hans Grimm)ぐりむHans Grimm(1875―1959) ドイツの小説家。若いとき商人として南アフリカで13年を過ごし、その体験をもとに小説を書く。代表作は『土地なき民』(1926)。作品のほとんどが1933年以前に書かれているのに、ナチス文学の代表的作家の一人とみなされるのは、この作品の題名によるところが大きい。しかし、狭小な国の活路を海外植民地に求めた点、ナチスの政策と合致しているとはいえない。[関 楠生]『星野慎一訳『土地なき民』(1940~41・鱒書房)』 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例