グリーン・コンシューマー(読み)ぐりーんこんしゅーまー(英語表記)green consumer

知恵蔵 の解説

グリーン・コンシューマー

環境にやさしいライフスタイルを実践する消費者。物品の購入・消費などの各段階において、環境影響に配慮した意思決定を行う。商品・企業活動に関する環境情報をガイドブックエコラベル、環境学習などから獲得し、商品の選択、不買運動、企業に環境配慮を要求する運動などを展開する。米国のケネディ大統領が1962年の大統領教書で定式化した消費者の権利に即していえば、グリーン・コンシューマー運動とは、環境問題に関する「知る権利、及び知らされる権利」を、環境情報の生産・伝達システムを整備することで拡大し、環境保全型の商品や企業を選ぶ権利を保障しようとするもの。環境の視点から見た商品や企業行動に関する情報を得るシステムをつくることで、消費者の選択行動を環境保全型にすることを可能にし、企業の行動をも環境に配慮したものに変えようとする働きを持つ。日本でも環境に配慮した買い物ガイドなどが作成され、運動が広がっている。

(植田和弘 京都大学大学院教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

百科事典マイペディア の解説

グリーン・コンシューマー

環境にやさしい消費生活や地球環境への負荷の少ないライフスタイルを求める人。欧米諸国,カナダなどではグリーン・コンシューマーが増加,グリーン・コンシューマー運動が盛んになっている。環境にやさしい商品やその販売店のリスト,環境に負荷のかからない暮らし方のヒントなどに関するガイドブックがよく売れている。エコマークもグリーン・コンシューマーを増やし,地球環境への負荷を低減させるための具体的な手法である。
→関連項目森林認証制度

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