日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
グレアム(Martha Graham)
ぐれあむ
Martha Graham
(1894―1991)
アメリカの女性舞踊家。ピッツバーグ生まれ。1920~23年デニショーン舞踊団に在籍、26年に独立。身体の中心を使う独特なスタイルはグレアム・テクニックとして知られ、コントラクション(収縮)とリリース(解放)、スパイラル(螺旋(らせん)状に身体を動かす)は、その代表的な用語である。ギリシア悲劇を題材とした創作が多く、『夜の旅』『心の洞窟(どうくつ)』などがある。モダン・ダンスの開拓者的存在として、世界各国の舞踊家に与えた影響は大きい。なおグレアム舞踊団に在籍した日本人ダンサーには、アキコ・カンダ、浅川高子、木村百合子(ゆりこ)らがいる。
[市川 雅]