世界大百科事典 第2版の解説
ニカエア信仰の根幹をなす三位一体論を確立したギリシア教父。〈カッパドキア三星〉のひとり。大バシレイオスの弟。カッパドキアのカエサレアの名門の出身で,弁論家として立ったが,ほどなく聖職を志し,兄の建てた修道院に入った。371年ころニュッサNyssaの主教に推されたが,アリウス派によって罷免され,ウァレンス帝の死(378)まで追放されていた。381年のコンスタンティノープル公会議ではニカエア派の勝利のために尽力した。
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