ケニア山国立公園/自然林(読み)ケニアさんこくりつこうえん しぜんりん

世界遺産詳解 の解説

ケニアさんこくりつこうえん しぜんりん【ケニア山国立公園/自然林】

1997年に登録され、2013年に範囲が拡大されたケニアの世界遺産(自然遺産)。キリマンジャロに次ぐアフリカ第2の高峰ケニア山(標高5199m)の標高3350m以上の地域にある動植物の保護を目的とした国立公園。1978年に生物圏保護区にも登録されている。ケニア山は赤道直下にありながら、氷河帯、氷河渓谷、湖、森林地帯、高原など多彩な自然環境をもち、標高に応じてさまざまな動植物が生息している。2013年に新たに世界遺産に加えられたのは、レワ野生生物保護区とンガレ・ンダレ森林保護区。野生動物の保護を意図したサバンナの保護区を世界遺産に指定することで、平地高山の生物多様性を総合的に管理する。ケニア山の北部に位置するレワ野生生物保護管理公園は3000km2という広大さで、絶滅が危惧されるクロサイ65頭が生息し、シロサイ、グレービーゼブラなどの絶滅危惧種の頭数増に大きく貢献している。レワ野生生物保護区とンガレ・ンダレ森林保護区では、ゾウキリンハイエナチーターなどの増加にも貢献している。範囲拡大による名称の変更はない。◇英名はMount Kenya National Park/Natural Forest

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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