日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ケルロイター(Joseph Gottlieb Koelreuter)
けるろいたー
Joseph Gottlieb Kölreuter
Joseph Gottlieb Koelreuter
(1733―1806)
ドイツの植物学者。チュービンゲン大学で薬学を修めたのち、各地を転々とし、その間、植物の交雑による雑種形成の実験を続けた。1764年カールスルーエ大学で博物学教授兼植物園長の職につき、その地で死んだ。彼の研究は1761年からの「植物の性に関する実験と観察」および三つの続報によって発表されている。そのなかで交雑による雑種65種を報告し、カメラリウスの植物の有性生殖説を確認している。また、交雑に関する技術を進歩させ、雑種強勢などの事実を発見しているが、形質を全体としてとらえていたため遺伝法則を発見することはできなかった。しかしメンデルは彼の研究に学んでいる。
[真船和夫]
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