ゲラン(Charles Guérin)(読み)げらん(英語表記)Charles Guérin

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ゲラン(Charles Guérin)
げらん
Charles Guérin
(1873―1907)

フランス詩人リュネビルに生まれる。ワーグナーの音楽にひかれてドイツを旅したほかは、一生をこの町で過ごした。後期象徴派の詩人グループと交わり、敬虔(けいけん)な宗教的感情肉欲の苦痛を歌った格調高い詩作を発表。新鮮な叙情性をもつカトリック詩人として注目されたが、33歳で早逝。代表作は『孤独な心』『灰をまく人』。永井荷風の『珊瑚(さんご)集』に3編の訳詩が収録されている。

[及川 茂]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android