コウジ(ミカン科)(読み)こうじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コウジ(ミカン科)」の意味・わかりやすい解説

コウジ(ミカン科)
こうじ / 柑子
[学] Citrus leiocarpa Tanaka

ミカン科(APG分類:ミカン科)の常緑低木ないし中高木。タチバナ変種と考えられている。基部から分枝し、枝条は細い。葉は小さく、網状脈はやや不明瞭(ふめいりょう)で、ほとんど無翼。花は白色。果実は扁平(へんぺい)で頂端がわずかにくぼみ、30~50グラム。果皮は平滑で濃黄色、果肉袋数は8~10、果肉は淡黄色果汁は豊富で香気があり、酸味が強い。11月から翌年の1月に熟す。種子多胚(たはい)で、胚は緑色。日本で古くから栽培され、耐寒性が強く、山陰、北陸、東北地方にまで栽培され、家庭用果樹として利用される。スルガユコウ(駿河柚柑)は1変種。

[飯塚宗夫 2020年10月16日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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