コメノシマメイガ(読み)こめのしまめいが

改訂新版 世界大百科事典 「コメノシマメイガ」の意味・わかりやすい解説

コメノシマメイガ (米の縞螟蛾)
Aglossa dimidiata

鱗翅目メイガ科の昆虫。家屋内でよく見られる茶褐色のガで,大きさは開帳1~2.5cmと変異があり,一般に雄は小型で翅がやや細い。幼虫は貯蔵穀物その他乾燥食品につき,黒っぽいイモムシで,コメノクロムシと呼ばれる。穀粒や虫糞を糸でつづって巣をつくり,その中にすんで食品を食害する。老熟すると幼虫の巣と同じような粗い繭をつくって蛹化(ようか)する。年2~3回の発生で,幼虫で越冬成虫は,倉庫や台所のような穀物や乾燥食品の貯蔵してある場所の付近を飛び,わずかな隙間でも潜って産卵する。動物の乾燥標本を食害することもある。日本全国のほか中国からインドまで分布する。成虫は夜行性だが,ほとんど灯火には集まらない。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コメノシマメイガ」の意味・わかりやすい解説

コメノシマメイガ
こめのしまめいが / 米縞螟蛾

昆虫綱鱗翅(りんし)目メイガ科の1種。幼虫はコメノクロムシとよばれ、乾燥食品の大害虫として知られる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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