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ゴシック・リバイバル Gothic revival

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世界大百科事典 第2版の解説

ゴシック・リバイバル【Gothic revival】

中世ゴシック様式の装飾や建築形態を復興しようとする動きをいう。18世紀の風景式庭園の流行,ピクチュアレスクの美学をひとつの基盤としてイギリスを中心に発生し,19世紀に最盛期を迎え,ヨーロッパ大陸,アメリカにも盛行を見た。中世に対する賛美の念はイギリスに根強く存在し,18世紀中葉には政治家H.ウォルポールが自邸ストローベリー・ヒルをゴシック様式で建築し,この機運の先駆となった。19世紀に入るまで,ゴシック様式は廃墟を賛美するロマン主義の気風のもとで用いられていたが,ラスキンがゴシックを中世の倫理的な価値観の体現と称揚するにいたって,ゴシック復興の機運は建築を中心とする芸術一般に及んだ。

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All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内のゴシック・リバイバルの言及

【イギリス国会議事堂】より

…ロンドンのテムズ河畔にあるビクトリア朝最初の大規模建築で,ゴシック・リバイバルの代表作。16世紀以来国会の議場に用いられてきたウェストミンスター宮殿が1834年焼失したので,〈ゴシックまたはエリザベス朝様式〉という条件で設計を公募して建設されたもの。…

【イギリス美術】より

…この後,ロココ的なデザイン感覚を示すアダム兄弟,今日の都市計画の先駆者でもあるJ.ナッシュらが活躍する。18世紀後半のロマンティックな懐古趣味,変化に富む自然の美しさへの欲求は,一方ではフランスの幾何学様式と対立する〈ピクチュアレスク〉なイギリス式庭園(W.ケントら)を生み,他方ではいわゆるゴシック・リバイバルの要因となった。18世紀半ばのウォルポールHorace Walpole(1717‐97)の自邸,ストロベリー・ヒルはゴシック・リバイバルの火付役となり,C.バリーによるイギリス国会議事堂(1870完成)は,その最もモニュメンタルな作例となった。…

【近代建築】より

…ラスキンやW.モリスの芸術論(アーツ・アンド・クラフツ・ムーブメント)がその例であり,R.オーエンやフーリエのユートピア思想も近代建築の理念に影響を及ぼしている。また,19世紀建築に対してはゴシック様式が強い影響力をもっており(ゴシック・リバイバル),産業革命後の社会に対する批判や,あるべき建築の姿の探究にもゴシックの造形原理,中世の都市やデザイン工房組織を理想に据える態度が見られる。建築を同時代の社会観・宗教観の反映と見るピュージンや,ゴシック建築を構造合理性の極致として解釈してみせたビオレ・ル・デュクはその典型である。…

【廃墟】より

…18~19世紀にはフランスなどで新古典主義が盛んになり,ギリシア・ローマなどの古建築が賛美されるようになった。他方,同じ時期に中世へのあこがれを表明するゴシック・リバイバルが興り,その影響下に成立したゴシック・ロマンスではスイス山中の古城などが好んで舞台に用いられた。また孤絶の美学を荒れ果てた墓地にもとめるT.グレーらの墓畔詩人もここから生まれた。…

【ビクトリア様式】より

…当時のイギリスは同国史上最も輝かしい時代を迎えていた。しかし芸術的には18世紀に萌芽した中世趣味が深く浸透して19世紀後半に至るまでゴシック・リバイバルの風潮が支配的であり,加えて過去の完成した諸様式の無批判な採用が折衷主義を生み,建築と工芸の様式に混乱を招いた。代表的な作例としては,まず1834年に焼失した国会議事堂のゴシック様式による再建(1840)があげられる。…

※「ゴシック・リバイバル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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