サイモン,H.(読み)さいもん

世界大百科事典(旧版)内のサイモン,H.の言及

【人工知能】より


[問題解決]
 初期のAIの中心テーマは問題解決機構とパターン認識であった(パターン認識はその後だんだんとAIから離れ,独自の分野を築くようになったが,今でもロボットや自動操縦車などを構築するうえでは重要な研究テーマである)。 H.サイモンらが定式化した一般問題解決機構は外界の情報を内部に記号表現し,現在状態と目標状態を比較し,その差を縮める動作を繰り返すことにより問題を解決する仕組みである。うまく作ればどんな問題でも解決できると期待されていたが,実際にはそれほど簡単でないことが後に認識される。…

【ソフトウェア工学】より

… ソフトウェア工学の理論面としては,L.オスタワイルが提唱したプロセスプログラミング(ソフトウェア開発過程をプログラミングの視点で再考する)や,論理学と代数学に基づく厳密な仕様記述をめざす形式的仕様理論などがある。また人間因子の面では,ニューウェルA.Newell(1927- )とサイモンH.A.Simon(1916- )がコンピューターと心理学の境界を研究しており,ワインバーグGerald M.Weinbergはコンピューター特有の心理に関する分析を行っている。さらにB.シュナイダーマンはソフトウェア開発をヒューマンインターフェースの側面から研究している。…

【認知科学】より

…他方,言語,思考,記憶など,心のはたらきの情報表現や情報処理に関して,それまでなかった新しい知見が得られた。たとえば,言語の文法理論(チョムスキー),思考の記号処理モデル(ニューエルA.Newell,ショーR.Show,サイモンH.Simon),短期記憶の容量(ミラーG.Miller),作業記憶(ブロードベントD.Broadbent),認知方略(ブルーナーJ.Brunerら)などが有名である。 1960年代になると,脳と心のはたらきの情報科学的研究がさらに進んだ。…

【複雑系】より

…したがってその行為は,行為者の目標に照らして完全に合理的なものとはなりえない。これをサイモンH.Simon(1916- )は〈限定合理性〉と呼ぶ。限定合理性は,世界が行為者の手に余る複雑性を持つことの言い換えである。…

※「サイモン,H.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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