精選版 日本国語大辞典 「サイレン」の意味・読み・例文・類語
サイレン
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翻訳|siren
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別名シレン。一生外鰓(がいさい)を失わずに水中生活を送る有尾目サイレン科Sirenidaeの両生類の1種およびこの科に属するものの総称。英名および学名は,ギリシア神話の海の女怪セイレンによるというが,理由は不明。サイレン類は3種がアメリカ合衆国南東部に分布する。サイレンSiren lacertinaはオオサイレンとも呼ばれるように大型で,全長50~98cm,胴は太いウナギ形で,尾部の上下の縁はひれ状となる。一生3対の外鰓を失わず,川,沼,池の水生植物の多い淡水にすむ。他のサイレン類と同じく小さな前肢があるだけでまったく後肢を欠く。眼は退化して小さく,水生昆虫などの小生物を餌とするほか,水草をも飲みこむ。ヌマサイレンS.intermediaは全長18~68cmまで大きさに差が見られ,4本の指には角質化したつめがある。ヒメヌマサイレンPseudobranchus striatusは全長12~20cmの小型種で,外鰓は短くてあまり発達せず,指は3本。サイレン類はすべて卵生で,水草の葉などに卵を産みつける。
執筆者:松井 孝爾
音響装置の一種で,送風機や圧縮機からの空気の通路をふさぐように,円周上に等間隔に小穴を開けた2枚の円板を重ねておいたもの。円板の1枚を回転させると,2枚の板の小穴が合ったときだけに穴から空気が噴出し,この断続的な空気流によって,穴数と円板の回転数とを掛けた周波数を基本音とした音が発生する。1819年,フランスの物理学者カニャール・ド・ラ・トゥールCharles Cagniard de la Tour(1777-1859)によって発明された。ふつうのスピーカーに比較して大きな音を発生させることができるので,強力音源として信号や警報用の装置に利用されている。また適当な周波数をもった強力な音波は,気体中の微粒子を結合させて大きくする機能をもつため集塵装置の一機種として使われることがある。
執筆者:子安 勝
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…音響装置の一種で,送風機や圧縮機からの空気の通路をふさぐように,円周上に等間隔に小穴を開けた2枚の円板を重ねておいたもの。円板の1枚を回転させると,2枚の板の小穴が合ったときだけに穴から空気が噴出し,この断続的な空気流によって,穴数と円板の回転数とを掛けた周波数を基本音とした音が発生する。1819年,フランスの物理学者カニャール・ド・ラ・トゥールCharles Cagniard de la Tour(1777‐1859)によって発明された。…
…その数は2人または3人で,シチリア島近くの小島に住み,美しい声で船人を魅了し,島に上陸させてはこれを滅ぼしたと伝えられる。英語のサイレンの語源。イアソンが指揮するアルゴ船がこの島に近づいたときは,オルフェウスが竪琴をかなでて彼女らの歌に対抗し,仲間の危難を救った。…
※「サイレン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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