日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
サロー(Albert Sarraut)
さろー
Albert Sarraut
(1872―1962)
フランスの政治家。南フランスの有力紙『デペッシュ・ドュ・トゥールーズ』主筆で上院議員でもあった兄モーリス(1869―1943)とともに急進社会党の有力者であった。1902~1924年オード県選出代議士、1926~1940年同県選出上院議員を務め、その間要職を歴任。とりわけインドシナ総督(1911~1914、1916~1919)、植民地相(1920~1924、1932~1933)を務めて一定の成果を収め、植民地問題のエキスパート視された。1933年と1936年の再度首相を務めるが、1936年ナチス・ドイツによるラインラント進駐に対して首相として有効な対抗策を打ち出すことができず、苦悩のうちにブルム内閣に道を譲った。第二次世界大戦末期ドイツに強制移送されたが、戦後帰国し、1951年にはフランス連合議会議長に選ばれた。
[平瀬徹也]
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