サント-ドミンゴ植民都市(読み)サントドミンゴしょくみんとし

世界遺産詳解 の解説

サントドミンゴしょくみんとし【サント-ドミンゴ植民都市】

1990年に登録された世界遺産(文化遺産)で、ドミニカ共和国の首都サント・ドミンゴにある。1496年に、バルトロメウ・コロンブスによってオサマ川沿いに建設された新世界最初の植民都市。スペインは、ここにアメリカでの最初の拠点を設置し、中央アメリカや南アメリカの都市を征服していった。都市建設に伴い新世界で最初に建てられたゴシック様式サンタ・マリア・ラ・メノール大聖堂、サン・ニコラス・デ・バリ病院跡、南北アメリカ最古のサント・トマス・デ・アキノ大学、オサマ要塞、コロンブス一族の居城など、スペイン植民地時代の貴重な歴史的な遺産が残る。サント・ドミンゴは、最初は砂金採取、その後はサトウキビ、タバコ、カカオなどの栽培で繁栄し、スペインの関心がメキシコなど大陸に移るまで植民地経営の拠点であり、植民都市のモデルでもあった。これらの建物群が歴史的に価値あるものと評価され、世界遺産に登録された。◇英名はColonial City of Santo Domingo

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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