サン・ファール(読み)サンファール

百科事典マイペディア 「サン・ファール」の意味・わかりやすい解説

サン・ファール

フランス彫刻家パリに生まれ,ニューヨークで育つ。独学美術を学び,1952年から作家活動を始め,1961年にはセッコウで固めた絵の具の袋を射撃によって破裂させる〈射撃絵画〉によって名を知られるようになる。その後,女性の身体的特徴を誇張的に表した女性像〈ナナ〉のシリーズを通して,大地母神にも通ずる女性存在の豊かさと,社会的なひずみが女性に強いる痛ましさを,ポップな形態と明るい色彩で表現するようになる。1966年にはストックホルム美術館に《ホン(彼女)》という巨大な女性像をジャン・ティンゲリーと合作し,陰部入口から中に入る胎内巡り遊園地として話題となった。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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