フランス西部,ブルターニュ半島北岸の港町で,海浜保養地。人口4万9000(1990)。1967年に陸繫島のサン・マロとサン・セルバン,パラメが合併。ローマ時代以来,サン・セルバン地区のアレトが行政中心地として栄えたが,ノルマンの侵入を防ぎやすいサン・マロ島に人々が次第に移り,1144年に司教座も移転した。この島部は12世紀の城壁に囲まれ,第2次大戦で壊された市街も昔のままに再建され,中世の面影を伝えている。干潮時に陸続きとなる沖のグランド・ベ島(ベはブルトン語のベズ,墓の意)にシャトーブリアンの墓がある。サン・マロとアレトの間に閘門式の港があり,アレトには第2次大戦中ドイツ軍も利用した18世紀の要塞が残る。
執筆者:田辺 裕
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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