ザルカウィ死去(読み)ざるかうぃしきょ

知恵蔵 「ザルカウィ死去」の解説

ザルカウィ死去

各地でのテロ事件の黒幕とされる人物。2006年6月、米軍の爆撃で死亡した。ザルカウィは1966年、ヨルダンの首都アンマン北東15kmの都市ザルカーの生まれ。片足義足で顔に傷があるとされ、米国は、その首に2500万ドルの懸賞金をかけた。01年の米国のアフガニスタン攻撃の際に負傷し、イラクに逃れた。アルカイダに近いクルド人組織を率いていると伝えられた。03年にフセイン政権が倒れると、ザルカウィが引き起こしたとされるテロが続発し始めた。シーア派の指導者、米国人、イラクの警察官などの殺害関与したとされる。また暫定政権首脳に対しても暗殺予告がザルカウィの名で出されていた。さらにトルコ、スペイン、モロッコでのテロにも関与が疑われていた。

(高橋和夫 放送大学助教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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