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ザール帰属問題 ザールきぞくもんだいSaar Conflict

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ザール帰属問題
ザールきぞくもんだい
Saar Conflict

ザール地域の領土帰属をめぐるドイツ,フランス両国の紛争。ザール地域はフランスのロレーヌ地方に接するドイツ西部の一地域で,1801年まで神聖ローマ帝国の所領であった。そのあと一時フランス領となったが,豊富な炭田と隆盛な鉄鉱業のため,両国間でその帰属が争われた。 15年のパリ条約でバイエルンとプロシアに分割され,ドイツの統一とともにドイツ領となった。第1次世界大戦後のベルサイユ条約によってドイツから分離され,1920年国際連盟の管理下に入り,最終帰属決定は住民投票にゆだねられたが,35年1月の投票では,圧倒的多数をもってドイツ帰属が決定した。第2次世界大戦後の 47年,この地域の帰属は講和会議後の住民投票によって決めることがモスクワ外相会議で決められた。しかしフランスはこの地域の軍事占領期間に憲法を制定して自治地域とし,50年3月ザール自治政府とフランス=ザール協定を締結して炭鉱の租借権を得た。ドイツ連邦共和国 (西ドイツ) はこれに強い不満を示し,54年 10月のパリ協定でザールの西欧同盟による管理が決定した。しかし 55年 10月に行われた住民投票の結果,西欧同盟の管理は拒否され,同年 12月の選挙でザールに親独派の政府が誕生し,56年フランス,西ドイツ,ザール3者の協議の結果,57年1月1日からザールは西ドイツに帰属した。

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