シニョレリ(英語表記)Luca Signorelli

精選版 日本国語大辞典 「シニョレリ」の意味・読み・例文・類語

シニョレリ

(Luca Signorelli ルカ━) イタリア画家。通称ルカ=ダ=コルトナ。裸体群像の動的表現にすぐれ、ルネサンス黄金期への橋渡しとなる。代表作オルビエト大聖堂壁画連作「世界終末」。(一四四五頃‐一五二三

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デジタル大辞泉 「シニョレリ」の意味・読み・例文・類語

シニョレリ(Luca Signorelli)

[1445ころ~1523]イタリアの画家。厳格な画面構成と力動的な人体表現で知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「シニョレリ」の意味・わかりやすい解説

シニョレリ
Luca Signorelli
生没年:1445ころ-1523

イタリア,ウンブリア派の画家。コルトナCortona生れ。ピエロ・デラ・フランチェスカ師匠と考えられているが,最初のサインのある《キリスト鞭打ち》と《聖母子》では誇張した筋肉描写と暗褐色の使用がすでにみられ,ポライウオロ画風に近づいている。代表作はオルビエト大聖堂のサン・ブリツィオ礼拝堂の壁画連作で,1499年に依頼され,世界の終末,キリストの敵の到来滅亡,および最後の審判を,鮮烈なリアリズムにより描き出している。人物の短縮法,その緊張したポーズ,暗いが力強い生気あふれる表現に特色があり,ミケランジェロ先駆を思わせる。しかしそれ以後の作品は,優美になったとはいえ独自性は失われ,古風な画風を反復するようになる。
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百科事典マイペディア 「シニョレリ」の意味・わかりやすい解説

シニョレリ

イタリアのウンブリア派の画家。コルトナ生れ。初めアレッツォでピエロ・デラ・フランチェスカに学んだが,後フィレンツェに出て,ポライウオロの影響を受けた。動的で力強い裸体描写に長じ,人体の運動やポーズを通じて内面的・精神的なものの表現に成功。代表作に《最後の審判》を含む世界の終末を主題とするオルビエト大聖堂サン・ブリツィオ礼拝堂の6場面の壁画(1500年―1503年ころ)がある。
→関連項目システィナ礼拝堂

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シニョレリ」の意味・わかりやすい解説

シニョレリ
Signorelli, Luca

[生]1445./1450. コルトナ
[没]1523.10.16. コルトナ
イタリアの画家。フルネーム Luca d'Egidio di Ventura de' Signorelli。ピエロ・デラ・フランチェスカ弟子で,ポライウオロ兄弟の影響も受けたといわれる。裸体人物と劇的姿勢で知られ,大胆に肉づけされた人物は,人体の運動や人物の感情をも表現している。代表作であるオルビエト大聖堂のサン・ブリツィオ礼拝堂のフレスコ画『世界の終末』と『最後の審判』は,ミケランジェロに大きな影響を与えたといわれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シニョレリ」の意味・わかりやすい解説

シニョレリ
しにょれり

シニョレッリ

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世界大百科事典(旧版)内のシニョレリの言及

【ウンブリア派】より

ペルジーノに至って確かな造形形態に温雅で感傷的な表現を漂わせたウンブリア派の様式が確立される。続くピントゥリッキョは華やかな色彩による物語描写を,シニョレリは人体の動態表現を発展させた。ラファエロはこのウンブリア派のもとで初期の芸術形成を行った。…

※「シニョレリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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