シュミット(Mike Schmidt)(読み)しゅみっと(英語表記)Mike Schmidt

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

シュミット(Mike Schmidt)
しゅみっと
Mike Schmidt
(1949― )

アメリカのプロ野球選手(右投右打)。大リーグ(メジャー・リーグ)のフィラデルフィア・フィリーズで1972年から89年まで三塁手として活躍、力強い打撃と堅実な守備で、史上最高の三塁手ともいわれる。

 9月27日、オハイオ州デイトンに生まれる。フィリーズに昇格した1972年のシーズン終盤と73年は、三塁のほかにも、内野の全ポジションを守るが、打撃は1割9分6厘の不振に終わり、367打数で136個の三振を喫した(ともに1973年の成績)。1974年は三塁に定着ホームラン36本を放ち、初のホームラン王を獲得、次の2年間も連続して38本のホームランを打って、3年連続ホームラン王に輝いた。1980年には、ホームラン48本で4回目のホームラン王、打点121で初の打点王を獲得するとともに、初の最優秀選手(MVP)にも輝く活躍で、チームのリーグ優勝に貢献した。カンザスシティ・ロイヤルズとの間で行われたワールド・シリーズでも打率3割8分1厘、ホームラン2本、打点7を記録して優勝の立役者の一人になった。翌81年はストライキでシーズンが短縮されたが、ホームラン31本で2年連続MVPに選ばれた。打撃と同様に守備力も評価され、守備範囲の広さ、軽快なフットワーク、肩の強さは最高のレベルといわれ、1976年から9年連続ゴールドグラブ賞(守備の優れていた選手に贈られる賞)を受賞した。オールスター・ゲームには12回出場している。

 18年間の通算成績は、出場試合2404、安打2234、打率2割6分7厘、本塁打548本、打点1595。獲得したおもなタイトルは、本塁打王8回、打点王4回、MVP3回、ゴールドグラブ賞10回。1995年に野球殿堂入り。

[出村義和]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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