日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
シューマッハー(Kurt Schumacher)
しゅーまっはー
Kurt Schumacher
(1895―1952)
ドイツ連邦共和国(旧西ドイツ)の政治家。西プロイセンのクルムで商人の子に生まれる。第一次世界大戦で志願兵となり、右腕を失う。ハレ、ライプツィヒ、ベルリンの大学で法律と経済を学ぶ。1918年労兵評議会に参加、社会民主党に入る。1920年シュトゥットガルトの党機関紙編集長、1924年ウュルテンベルク州議会議員、1930年国会議員、党左派に属す。ナチス政権下で地下活動に入ったがすぐ捕らえられ、敗戦まで強制収容所を転々とした。戦後西側占領地区で社会民主党再建に努力、共産党との合同に反対、1946年党委員長。1948年重病にもかかわらず制憲評議会に参加、1949年国会議員。ルール地方をめぐる石炭鉄鋼共同体案、アデナウアーの西方への統合政策、欧州防衛共同体案などに、ドイツの再統一を妨げるという理由で強く反対した。
[中川原徳仁]
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