日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
シューマン(Elisabeth Schumann)
しゅーまん
Elisabeth Schumann
(1885―1952)
ドイツ、のちにアメリカのソプラノ歌手。メルゼブルク生まれ。生年には異説が多い。ベルリンなどで学び、1909年ハンブルクでデビュー。19年R・シュトラウスの招きでウィーン国立歌劇場の一員となり、モーツァルトなどのオペラで活躍、各地の歌劇場、音楽祭でも歌った。明澄な声、叙情的な表現とことばの明晰(めいせき)さの調和、優雅さをあわせもち、シューベルト、シューマンなどの歌曲の解釈でも高く評価された。38年渡米し、44年市民権を獲得。第二次世界大戦後はおもに教育活動に力を注いだ。
[美山良夫]