シンシナティ(読み)しんしなてぃ(英語表記)Cincinnati

翻訳|Cincinnati

精選版 日本国語大辞典 「シンシナティ」の意味・読み・例文・類語

シンシナティ

(Cincinnati) アメリカ合衆国中東部、オハイオ州の南西部にある商工業都市。一七八八年建設。オハイオ川北岸の河港として発展。石炭、鉄、木材などの大集散地

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デジタル大辞泉 「シンシナティ」の意味・読み・例文・類語

シンシナティ(Cincinnati)

米国オハイオ州南西端にある商工業都市。工作機械などの製造が盛ん。人口、行政区33万(2008)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シンシナティ」の意味・わかりやすい解説

シンシナティ
しんしなてぃ
Cincinnati

アメリカ合衆国、オハイオ州南西端オハイオ川に臨む都市。人口33万1285(2000)。ケンタッキー、インディアナ両州州境に近く、商工業、文化の中心地として知られる。瀝青炭(れきせいたん)の産出量は合衆国最大であり、内陸石炭港としては世界最大の規模を誇っており、同市の工業発展の重要な要素となっている。工作機械せっけんトランプ、化粧品を中心とした製造業が盛んで、自動車、ジェットエンジン、金属製品製造や長い歴史をもつ印刷・出版業も見逃せない。近年のダウンタウンの整備改築などによって、「人間のまち」として、ケンタッキー州インディアナ州の小都市からも人が集まり、文化活動、ショッピングの場を提供する。「西部のクイーン・シティ」と異名をとったシンシナティは、インディアンの主要な河川交通の十字路であり、1788年にローザンティビルとして建設された。1790年には、独立戦争末期に結成された軍関係の協会名をとってシンシナティと改名された。1800年にはノースウェスト準州最初の州議会開催地となった。マイアミ運河(1827)やオハイオ・エリー運河(1832)などの開通によって交通・商業の中心地として大きく発展、40年代から50年代の南部との交易がさらに大きな発展につながったが、南北戦争では北軍につき微妙な立場にたたされた。市民の文化やスポーツ活動は活発で、シンシナティ交響楽団やシンシナティ・バレエの本拠となるミュージック・ホール、州立美術館、第27代大統領W・H・タフトゆかりのタフト美術館がある。野球のシンシナティ・レッズはグレート・アメリカン・ボール・パークを、フットボールのベンガルズはポール・ブラウン・スタジアムを本拠地とする。シンシナティ大学(1819創設)の所在地でもある。

[作野和世]

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改訂新版 世界大百科事典 「シンシナティ」の意味・わかりやすい解説

シンシナティ
Cincinnati

アメリカ合衆国オハイオ州南西部の商工業都市。人口30万8728(2005)で同州第3位(大都市域人口156万,1992)。オハイオ川に臨む河港で,オハイオ・バレー地域における交通の中心地。機械,化学,印刷,醸造などの工業や食肉加工業が立地するほか,シンシナティ大学(1819創設)をはじめとする高等教育機関やシンシナティ交響楽団(1895創設)を擁する文化の中心地としても重要である。1788年に町が創設され,1811年の蒸気船の到来によって河川交通時代に入り,オハイオ・エリー運河の開通(1832)やアパラチアの石炭の積出し港としての機能は,同市の発展にとって刺激となった。市名は古代ローマの将軍キンキナトゥスCincinnatusに由来する。第27代大統領タフトの出生地。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シンシナティ」の意味・わかりやすい解説

シンシナティ
Cincinnati

アメリカ合衆国,オハイオ州南西部にある都市。オハイオ川とリッキング川,マイアミ川の合流点に位置し,ケンタッキー州コビントン,ニューポートと相対する。 1788年入植,19世紀中頃マイアミ=エリー運河,リトルマイアミ鉄道の開通により商業都市として繁栄。現在は瀝青炭の積出港として重要。大規模な家畜市場があり,食肉加工業が盛ん。工業は多様化していて,工作機械,建築材料,石鹸,化学薬品などを生産。シンシナティ大学 (1819創立) ,ザビアー大学 (31) ,美術館,自然史博物館などがあり,交響楽団,バレエ団をもつ。イーデン,オールト,アムーズ,バーネットウッズなどの公園も多い。人口 29万6943(2010)。

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百科事典マイペディア 「シンシナティ」の意味・わかりやすい解説

シンシナティ

米国,オハイオ州南西隅の商工業都市。オハイオ川に臨み,陸上・水上交通の要地。農産物,石炭の集散地。食品加工,機械,家具製造などの工業が盛ん。大学,図書館など文化教育施設が多い。1788年創設。29万6943人(2010)。

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