シンフェロポリ(英語表記)Simferopol'

デジタル大辞泉 「シンフェロポリ」の意味・読み・例文・類語

シンフェロポリ(Simferopol'/Сімферополь)

ウクライナ南部クリミア自治共和国首都クリミア山脈北麓に位置する。紀元前3世紀に建設された古代ギリシャの植民都市に起源し、15世紀から18世紀にかけてクリムハン国時代商都として発展。旧ソ連崩壊後、自治共和国の首都になった。→クリム

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改訂新版 世界大百科事典 「シンフェロポリ」の意味・わかりやすい解説

シンフェロポリ
Simferopol'

ウクライナ南部,クリミア自治共和国の首都。人口33万6250(2005)。クリミア半島の交通の中心として,観光基地の役割を果たす。前4~前3世紀にはスキタイ人の王国の首都ネアポリスNeapolisとして栄え,黒海沿岸のギリシア植民都市交渉をもった。のちタタール人の要塞ケルメンチクKermenchikとなり,15世紀よりアク・メチェトAk-Mechet'と称するタタール人の町となった。現在のシンフェロポリはこのアク・メチェトに隣接してロシア人植民市として1784年に建設された。農産加工缶詰,ブドウ酒醸造など)が市の産業の中心をなす。ウクライナ科学アカデミー・クリミア分所がおかれているほか,シンフェロポリ大学もある。1991年クリミア自治共和国の首都とされた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シンフェロポリ」の意味・わかりやすい解説

シンフェロポリ
しんふぇろぽり
Сiмферополь/Simferopol'

ウクライナ南部、クリミア自治共和国の首都。人口34万4000(2001)。クリム(クリミア)山脈北麓(ほくろく)の乾燥した平野に位置する。モスクワからの直通列車が発着し、CIS(独立国家共同体)主要都市と空路でも結ばれる。クリミア観光の基点で、当市からクリミア南岸の多くの保養地へは長距離トロリーバスが通じている。農産物缶詰、ぶどう酒醸造、香油・香水などの製造、食肉、乳酪製品、たばこ、トリコット製品などの軽工業が盛んであるが、食品工業用プラント設備、テレビ受像機などの工場もある。また、総合大学ほか2校の高等研究教育機関、3劇場、郷土博物館、絵画館が置かれている。市の起源は古く、紀元前3世紀には古代ギリシア植民地ネアポリスが存在し、のちタタール人の要塞(ようさい)ケルメンチクが構築された。さらに15世紀にはトルコの要塞アク・メシェットがつくられ、これが直接の起源となり、1784年に市制を敷いた。

[渡辺一夫]

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百科事典マイペディア 「シンフェロポリ」の意味・わかりやすい解説

シンフェロポリ

ウクライナの都市。クリミア半島の南部にあり,機械,織物,食品などの工業が行われる。保養・観光の中心地。15世紀よりアク・メチェトAk-Mechet'と称するクリミア・タタール人の町。1784年このアク・メチェトの隣にロシア人が植民市を建設。これが現在のシンフェロポリとなっている。33万5582人(2012)。
→関連項目クリミア自治共和国

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