ジュルジャーニー(英語表記)Jurjānī

改訂新版 世界大百科事典 「ジュルジャーニー」の意味・わかりやすい解説

ジュルジャーニー
Jurjānī
生没年:1042-1136

中世イランの医学者。イラン北東部のホラズム地方に興ったホラズム・シャー朝(1077-1231)に仕えた。君主クトゥブ・アッディーンQuṭb al-Dīn(在位1097-1127)に献呈された主著《ホラズム王の財宝》は,ペルシア語で著された医学大典として名高い。45万語にのぼるこの大著は,10巻76部構成をとり,内容的にはイブン・シーナーの《医学典範》に依拠するところが多大であるが,精神療法の章などに独自の展開をみる。ヘブライ語にも訳された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジュルジャーニー」の意味・わかりやすい解説

ジュルジャーニー
al-Jurjānī, Zayn al-Dīn Ismā`īl

[生]?
[没]1136
イランの著名な医学者。ジュルジャーン出身。 1110年ホラズムにおもむき,ホラズム・シャー朝に仕える。のちメルブに移り,セルジューク朝サンジャルに仕え,そこで没した。主著"Dhakhīra-i Khwārizmshāhī"はペルシア語による最初の医学百科事典。その他多数の医学,哲学に関する著作がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android