ジョリス・カルル ユイスマンス(英語表記)Joris Karl Huysmans

20世紀西洋人名事典 の解説

ジョリス・カルル ユイスマンス
Joris Karl Huysmans


1848.2.5 - 1907.5.12
フランスの小説家,美術評論家。
パリ生まれ。
本名Georges Charles Huysmans。
学業終了後、内務省に入り、晩年まで内務省属官を務める傍ら文筆活動を続ける。1874年散文詩集「薬味箱」を発表。1876年小説「マルト、一娼婦の手記」がゾラに認められ、以後ゾラの弟子としてメダンのグループに参加。その後、自然主義の題材の狭隘さに耐えられず、1884年「さかしま」で世紀末的審美眼を酷使した人工美の世界に転向を試み、神秘的自然主義として中世からの悪魔礼拝に題材を求めた「彼方」(1891年)を書く。翌年カトリックに回心。以後、「出発」(1895年)以下3部作を発表。また、モロールドンを賛美するなど具眼の美術批評家としても知られる。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

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