スター・キング(読み)すたーきんぐ(英語表記)The Star Kings

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スター・キング」の意味・わかりやすい解説

スター・キング
すたーきんぐ
The Star Kings

アメリカのSF作家E・ハミルトンの冒険SF(1949)。彼の作品のなかでも構成に優れ、古きよき時代の香りを伝えている。ニューヨークの保険会社員ゴードンは、20万年未来の中央銀河帝国王子の20万年過去の地球を研究したいという要請にこたえて、一時、肉体を交換することにした。ゴードンの心は時間旅行で王子の肉体に入るが、やがて暗黒星雲の支配者ショール・カンが帝国に対して総攻撃を開始した。王子としてのゴードンは帝国の最終兵器ディストラプターを使って暗黒星雲軍を一掃する。これは宇宙空間そのものを消去する超兵器であった。ゴードンの心は無事地球に戻ったが、こんどは美しい王女リアンナの声が20万年の時間を超えて彼に呼びかけてくる。続編『スター・キングへの帰還』(1970)がある。

厚木 淳]

『井上一夫訳『スター・キング』『スター・キングへの帰還』(創元推理文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android