スネア・ドラム[snare drum](読み)スネアドラム

音楽用語ダス の解説

スネア・ドラム[snare drum]

リズム・パターンの中でアクセントを打ち出す最も重要なパーツで、ドラム・セットの中心になるもの。略して単にスネアとだけ呼ばれることが多い。口径の大きさや胴の深さ、また材質などによって音の違いがある。スネアの音を特徴づけているのは、打面の裏側にセットされたスナッピーだ。スナッピーは細い針金を波状に変形し、それを束ねて打面裏側のヘッド(スネア・サイドという)に触れるようにセットされるもので、スネアをショットした際に独特な効果を産み出す。このスナッピーをコントロールするレバーをストレイナーという。スネアはスティックで普通にヘッドをショットする以外に、回りの金属の縁(リム)も同時にショットするリム・ショットが頻繁に使われる。このリム・ショットにも2種類があって、スティックの先端がヘッドに当たるのと同時に、スティックの胴の部分もリムにあてるものと、あらかじめスティックの先端をヘッドに付けておき、スティックの胴の部分だけでリムをショットするものがある。どちらもリム・ショットと呼ばれているが、前者はきわめて強いアクセントを感じさせるのに対し、後者は弱いアクセントを表現する場合に使われる。ワイヤーブラシを使用したスネアのサウンドは、ジャズにはなくてはならないもの。このプレイではヘッドのショットばかりでなく、ブラシでヘッドをこする摩擦音も重要な要素とされている。

出典 (株)ヤマハミュージックメディア音楽用語ダスについて 情報

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