スノーフレーク(英語表記)snowflake
Leucojum

デジタル大辞泉 「スノーフレーク」の意味・読み・例文・類語

スノーフレーク(snowflake)

ヒガンバナ科多年草鱗茎りんけいから線形の葉が出る。4月ごろ、スズランに似た、白色の花を開く。地中海沿岸地方の原産で、観賞用。おおまつゆきそう。すずらんずいせん。 春》

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精選版 日本国語大辞典 「スノーフレーク」の意味・読み・例文・類語

スノー‐フレーク

〘名〙 (snowflake) ヒガンバナ科の多年草。ヨーロッパ中・南部原産で、観賞用に栽培される。高さ四〇センチメートル内外。ラッキョウに似た卵球形の鱗茎から葉と花茎を出す。葉はスイセンに似て線形で質厚く、幅一~二センチメートルで先端は丸い。春、花茎の先に数本の花柄を出し、白色の鐘形花を下向きにつける。花被片は六枚あり、三枚ずつ内側外側二輪に並び、長さは皆等しく一五ミリメートルほどで、先端付近に緑色斑点がある。なつゆきのはな。すずらんずいせん。おおまつゆきそう。《季・春》

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改訂新版 世界大百科事典 「スノーフレーク」の意味・わかりやすい解説

スノーフレーク
snowflake
Leucojum

ヒガンバナ科スノーフレーク(オオマツユキソウ)属Leucojum球根植物。オオマツユキソウとも,また俗にスズランズイセンともいう。属名はギリシア語で白いスミレを意味する。ヨーロッパ中部から地中海沿岸地方に9種があり,耐寒性でスイセンのような球根を有している。葉もスイセンに似ているが,カップ状の白花が垂れ下がって咲くものが多い。スノーフレークL.aestivum L.(英名summer snowflake)はオーストリアから南ヨーロッパの原産で,4月ごろに咲き,草丈は30cmほど。この大型品種にグレビティ・ジャイアントcv.Gravitye Giantがある。アキザキスノーフレークL.autumnale L.(英名autumn snowflake)はポルトガルやモロッコ原産で,小型の夏植え・秋咲きの鉢用種である。秋植えのスノーフレークの植込期は10月。肥料は油かすなどを多用する。花壇では2~3年間植えっぱなしでもよいし,半日陰でも大きく育つ。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スノーフレーク」の意味・わかりやすい解説

スノーフレーク
すのーふれーく
snowflake
[学] Leucojum aestivum L.

ヒガンバナ科(APG分類:ヒガンバナ科)の秋植え球根草。オオマツユキソウ、スズランズイセンともいう。鱗茎(りんけい)は径2.5~4センチメートル。葉は光沢のある緑色を呈して細長く、30~40センチメートル。4月下旬~5月上旬、30~40センチメートルの花茎に釣鐘状でスズランに似た径1~2センチメートルの白色花を4~8個、下向きに開く。地中海沿岸原産。園芸品種のグレビティジャイアントは、花は大きくじょうぶである。

 ほかにウェルヌムL. vernum L.やアキザキスノーフレークAcis autumnalis (L.) Sweet(L. autumnale L.)がある。アキザキスノーフレークは寒さに弱いが、ほかの品種は耐寒性があり、2~3年植えたままでよい。植え付けは9~10月。いくぶん湿気の多い所でよく育つ。

[平城好明 2019年1月21日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スノーフレーク」の意味・わかりやすい解説

スノーフレーク
Leucojum aestivum; snowflake

ヒガンバナ科の多年生球根植物。中部ヨーロッパ原産。日本ではスズランズイセンの名でかなり古くから観賞用に栽培されてきた。質が厚く,やや幅の広い線形の葉を群生させ,春に株の中央から 30~40cmの花茎を出して数個の白花を下向きにつける。花はスズランに似た鐘状で6弁あり,各片の先端に緑色の斑点が目立つ。同属の別種で地中海地方原産の L. autumnaleは本種に似ているが小型で花は淡い桃色を帯び,9月開花するところから秋咲きスノーフレーク autumn snowflakeと呼ばれる。この種は開花時には葉が出ていない。

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百科事典マイペディア 「スノーフレーク」の意味・わかりやすい解説

スノーフレーク

スズランズイセンともいう。中・南欧原産のヒガンバナ科の耐寒性秋植球根植物。長さ30cmほどの平たい線状葉を根生,4〜5月約40cmの花茎を数本出し,その先に4〜8個の白花を鐘状に下向きにつける。花被の先端に緑色の斑点がある。花壇,鉢植に向くが,大輪品種は切花としても利用される。夏の終りから秋にかけて開花する別種もあり,アキザキスノーフレークと呼ばれている。

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