スパラキシス(読み)すぱらきしす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スパラキシス」の意味・わかりやすい解説

スパラキシス
すぱらきしす
[学] Sparaxis

アヤメ科(APG分類:アヤメ科)の秋植え球根草。和名スイセンアヤメともいう。球根は球茎。南アフリカ原産。葉は剣状で同じくアヤメ科のグラジオラスに似る。4~5月、30~60センチメートルの花茎に緋(ひ)赤、濃紅、白、橙(だいだい)色などの鮮やかな色の花を開く。花壇植えや鉢植えに向く。よく栽培されるトリコロルS. tricolor Ker-Gawl.は高さ20~30センチメートル。色彩豊富で、花の中央にエジプト文字のようなマークが輪状に並ぶ。またブルビフェラS. bulbifera L.は高さ約20センチメートルの小形種で黄色や白色の花を開く。葉腋(ようえき)にはむかごがつく。グランディフロラS. grandiflora Ker-Gawl.は4月に開花し、花弁の幅がトリコロルよりやや狭い。秋に日当り、排水のよい所に植える。関東地方では霜よけが必要で、さらに北ではフレーム(温床)内で栽培する。繁殖は分球による。

[平城好明 2019年5月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android