スミス(George E. Smith)(読み)すみす(英語表記)George E. Smith

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

スミス(George E. Smith)
すみす
George E. Smith
(1930― )

アメリカの物理学者シカゴ大学博士号を取得した後、ベル研究所の研究員となり、超大規模集積回路VLSI:Very Large Scale Integration)装置部長などを歴任した。2009年にウィラード・ボイルとともに「電荷結合素子CCD=Charge Coupled Device)センサー発明」によりノーベル物理学賞を受賞した。

 1969年、スミスはボイルとともに光を電気信号に変える素子を集積し、画像として記録する方法を最初に考案した。画像を電気信号に変換するときに、受光素子が光から発生した電荷を読み出す原理を利用、電荷結合素子とよばれる回路素子を用いて電荷を転送する方法である。現代ではデジタルカメラ、デジタルビデオ、内視鏡などに使われるようになり、携帯電話で撮影した写真も手軽に送信できるようになった。

[馬場錬成]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android