スーラト(読み)すーらと(英語表記)Surat

精選版 日本国語大辞典 「スーラト」の意味・読み・例文・類語

スーラト

(Surat) インド西部、カンベイ湾に面する港湾都市。一六世紀、ムガル帝国第一の商港として栄え、一七世紀初期にはインドで初めてのイギリス東インド会社商館が開かれ、同後期にはイギリス領インド政府が置かれた。ムンバイ(旧ボンベイ)の発展により衰退スラト

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「スーラト」の解説

スーラト
Surat

インド,グジャラート州の都市。インド西岸の港市古くから貿易港として発展した。またメッカ巡礼の中継地でもあった。16世紀にポルトガル勢力が進出するが,やがてムガル帝国支配下に入り,その主要な港として栄えた。1612年にイギリス東インド会社がムガル帝国から交易許可を得て商館を設置,以降イギリス勢力が拡大した。その後,植民地都市ボンベイ発達に伴い,その重要性は相対的に低下した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スーラト」の意味・わかりやすい解説

スーラト
すーらと
Surat

インド西部、グジャラート州南部の港湾都市。人口243万3787、周辺部を含む人口281万1466(2001)。カンベイ湾に流出するタプティ川の河口近くに位置する。古くは金、銀、絹、綿の交易中心地で、イギリス、フランスオランダ、ポルトガルの商船でにぎわった。17世紀前半まではインド最大の貿易港であったが、19世紀以降は完全にムンバイ(ボンベイ)にその地位を奪われた。国内貿易においてはいまなお重要な地位にある。

[中山晴美]

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