セプト(読み)せぷと

世界大百科事典(旧版)内のセプトの言及

【氏族】より

…アメリカ・インディアン社会に特徴的であるとされた母系氏族と,古代ギリシア・ローマ社会に典型的であるとされた父系氏族の両者の社会組織上の違いと,前者から後者への社会進化を明確に規定する意味で,前者を〈クラン〉とし,後者を〈ゲンスgens〉と定義づけたL.H.モーガンやJ.W.パウエルらの進化主義による長い伝統もあって,ことにアメリカでは両語を区別して用いることが常であった。しかしのちになるとイギリスで,〈クラン〉の語源となったスコットランド人の氏族が,単系出自集団でも外婚集団でもないことに発し,新しく〈セプトsept〉という用語がW.H.R.リバーズによって唱えられるようになる。またアメリカでもR.H.ローウィによって,用語・概念の混乱をさけるべく,母系氏族・父系氏族を総称して〈シブsib〉という用語を用いるよう提案がなされ,さらにローウィの提案をうけて,〈シブ〉や〈リネージ〉は単系出自集団であるが,〈クラン〉は配偶者を含む単系出自にもとづく集団で,かつまた地域的制約のある居住集団に対してあてるべきだ,というG.P.マードックの提案も登場した。…

※「セプト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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