センゲリンチン(読み)せんげりんちん(英語表記)Senggerinchin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「センゲリンチン」の意味・わかりやすい解説

センゲリンチン
せんげりんちん / 僧格林沁
Senggerinchin
(?―1865)

中国、清(しん)末の武将。清王室と姻戚(いんせき)関係にあった内モンゴルの豪族出身。1834年御前大臣、36年鑲白旗(じょうはくき)満州都統に任ぜられた。53年から55年にかけて、モンゴルの騎兵を率いて太平天国北伐軍を壊滅させた。56年アロー戦争の際には欽差(きんさ)大臣に任ぜられ、59年大沽(タークー)砲台でイギリス・フランス連合軍を撃退したが、翌年再度の来攻敗退。その後捻(ねん)軍反乱の鎮圧にあたり、65年山東省曹(そう)州で捻軍に包囲されて戦死した。軍功により世襲親王に封ぜられた。

[西川喜久子]

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