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セント=ジェルジ Szent-Györgyi, Albert (von Nagyrapolt)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

セント=ジェルジ
Szent-Györgyi, Albert (von Nagyrapolt)

[生]1893.9.16. ブダペスト
[没]1986.10.22. マサチューセッツ,ウッズホール
ハンガリー生れの生化学者。ブダペスト大学組織学教授だった叔父から影響を受け,同大学で医学を学び,1917年に学位取得。ポジョニ大学,フローニンゲン大学で助手をつとめながら薬理学,生化学を研究。アジソン病の治療法を捜す途中で副腎のしぼり汁の中に還元物質を発見。 27年,ケンブリッジ大学の F.ホプキンズの研究所に移り,この還元物質の化学的性質を調べてヘキスロン酸と命名。 30年ハンガリーに戻り,セゲド大学医化学教授となる。それまでに壊血病を予防する物質の存在が知られており,ビタミンCと名づけられていたが,彼はヘキスロン酸がその物質と同一であることを発見 (1931) ,壊血病を防ぐ酸という意味をこめてアスコルビン酸と改めた。 35年に,フマル酸など有機酸が呼吸において重要な役割を果すことを解明,H.クレブズらによるクレブズ回路発見の下地を準備した。 37年,生体内酸化作用におけるビタミンCやフマル酸の働きを明らかにしたことによりノーベル生理学・医学賞を受賞。 39年筋収縮の研究を始め,筋肉から収縮に関係する蛋白質を取出してアクチンと命名。アデノシン三リン酸からエネルギーを受取ってアクチンが収縮することが,筋収縮の仕組みであることを発見 (43) 。共産主義に反発して 47年にアメリカに亡命。ウッズホールの海洋生物学研究所で筋収縮の研究を続けるかたわら,量子力学に基礎をおいた生化学の構築を試みて『分子下生物学入門』 Introduction to a Submolecular Biology (60) を著わした。 70年には,アメリカのベトナム侵略に反対して『狂ったサル』 The Crazy Apesを書き,人類存続の可能性に関する議論を展開して反響を呼んだ。

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