ソレル(Charles Sorel)(読み)それる(英語表記)Charles Sorel

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ソレル(Charles Sorel)
それる
Charles Sorel
(1602?―1674)

フランス小説家、雑書作者。パリに生まれ没す。放縦(ほうしょう)な生活を送り、窮迫した生涯を過ごす。早くより多くの小説を書いていたが、おもな作品は、ルイ13世治下の社会の各層を活写した、17世紀現実派小説の代表作『フランシヨン滑稽(こっけい)物語』la Vraie histoire comique de Francion(1623~33)、当時流行した牧人小説パロディーである『とっぴな羊飼い』le Berger extravagant(1627)、金融業者を中心とするブルジョア社会を描いた『ポリアンドル』(1648)などがある。なお、17世紀文学研究の貴重な資料である『フランス書誌』(1664)ほか神学科学、歴史などに関する雑書多数がある。

[渡邊明正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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