ゾーム(英語表記)Rudolph Sohm

改訂新版 世界大百科事典 「ゾーム」の意味・わかりやすい解説

ゾーム
Rudolph Sohm
生没年:1841-1917

ドイツの法制史学者。ロストクに生まれ,ロストク,ミュンヘンで学んだ後,ゲッティンゲンフライブルクシュトラスブルク,ライプチヒの各大学で教え,ライプチヒで没した。彼の学風は精緻な概念操作と卓越した構成力を特徴とし,その研究領域はゲルマン法からローマ法教会法にまで及んでいる。主著に,《フランクの帝国および裁判職》(1871),《ローマ法提要》(1883),《教会法》2巻(1892,1923)などがある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゾーム」の意味・わかりやすい解説

ゾーム
Sohm, Rudolf

[生]1841
[没]1917
ドイツのルター派の教会法学者。ロシュトック大学に学び,1870年にゲッティンゲン大学助教授,フライブルク大学教授。 72年にはシュトラスブルク大学で,87年以降はライプチヒ大学で一般ドイツ法と教会法を教えた。 19世紀末からの教会法の展開に対して,彼は,教会の法的規制は教会の本質に矛盾し,制度化する以前の初代教会の霊的に自由な生活こそ真の教会のあり方であると主張した。この主張は,現代神学にも影響を与えている。主著"Das Verhältnis von Staat und Kirche" (1873) ,"Institution Geschichte und System der römischen Privatrechts" (84) 。

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