タヌキモ類(読み)タヌキモるい(英語表記)Utricularia; bladderwort

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タヌキモ類」の意味・わかりやすい解説

タヌキモ類
タヌキモるい
Utricularia; bladderwort

タヌキモ科の水生食虫植物。大別してタヌキモの仲間とミミカキグサ (耳掻草)の仲間とがある。タヌキモは池や沼に浮ぶ水草で,根はなく茎には密に葉が互生する。葉は細かく羽状に裂けその一部が捕虫嚢になり,これで水中プランクトンを捕える。タヌキモのほか,ノタヌキモ,コタヌキモなどの近縁種がある。ミミカキグサ湿地に生え地中浅く糸状の白い地下茎がはい,まばらに捕虫嚢をつける。葉は地下茎のところどころから地上に伸び小さな線形またはへら形で,緑色をしている。夏から秋にかけて,細長い花茎を出し上部に数個の白色,黄色,淡紫色,紫色などの花をつける。ミミカキグサのほかムラサキミミカキグサ,ホザキノミミカキグサなどの種がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android