ターイエ(大冶)鉄鉱山(読み)ターイエてっこうざん(英語表記)Daye tieshan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ターイエ(大冶)鉄鉱山」の意味・わかりやすい解説

ターイエ(大冶)鉄鉱山
ターイエてっこうざん
Daye tieshan

中国華中地方,フーペイ (湖北) 省東部,ホワンシー (黄石) 特別市のターイエ県にある鉄鉱山。付近では唐代から鉄が採掘されていた。清末の 1890年に現在の鉱区が発見され,張之洞とドイツ人の共同経営で開発が始められた。チャン (長) 江の河港まで鉄道が敷かれ,98年には上流ハンヤン (漢陽) に製鉄所が設けられた。 1908年からはチヤンシー (江西) 省のピンシヤン (萍郷) 炭鉱と合せて漢冶萍煤鉄厰鉱公司が経営にあたった。辛亥革命後,日本が経営権を握り,鉱石は九州の八幡製鉄所に送られた。日中戦争で日本が占領。人民共和国ではウーハン (武漢) 市の鉄鋼コンビナートに送るほか,ホワンシー市にも鉄鋼工場が建設された。ウーター (武大) 鉄道でウーハン市と結ばれている。推定埋蔵量2億 9000万t。一部では露天掘りが行われている。

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