タージ-マハル(読み)タージマハル

世界遺産詳解 「タージ-マハル」の解説

タージマハル【タージ-マハル】

1983年に登録されたインドの世界遺産(文化遺産)で、首都ニューデリーに近いウッタル・プラデシュ州アーグラの、ヤムナー川岸にある建築物。ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーン(在位1628~1658年)が、亡き王妃ムムターズ・マハルのために建てた大理石造りの霊廟で、デリーのフマユーン廟を模して造られた。廟の敷地は東西約300m、南北約560m。楼門をくぐると中央に水路のあるチャハルバーグ(四分庭園)が広がり、庭園の三方は壁で囲まれている。約100m四方の基壇の中央に建つ高さ58mの大ドームを持ち、基壇の四隅には高さ42mの尖塔ミナレット)が立っている。完成までに22年の歳月を要したこの廟は、皇帝の涙の結晶といわれ、廟建築の最高峰とされる。このようなイスラム世界の楽園を象徴する庭園を持つ、世界で最も美しい霊廟であることが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はTaj Mahal

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「タージ-マハル」の解説

タージ−マハル
Tāj Mahal

ムガル帝国の第5代皇帝シャー=ジャハーンが,若死にした皇妃ムムターズ=マハルのために建てた廟
1632年起工,48年竣工。北インドのアグラ市にある代表的なインド−イスラーム建築。白大理石の大建築は,構成均整装飾の華麗さなどで世界建築史上異彩を放つ傑作とされる。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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