ダーロル・フォヌーン(読み)だーろるふぉぬーん

世界大百科事典(旧版)内のダーロル・フォヌーンの言及

【イラン】より

…ウラマーの養成は村や町にあるコーランの読み書きを主として教えるマクタブ(アラビア語ではクッターブ)に始まり,それが終わるとマドラサでイスラムの諸学問を学び,さらに学を究めたいと望む者は,宗教都市コム,マシュハドなどのマドラサで知徳ある高名なウラマーのもとで研鑽を積む。これに対して近代的な学校教育は1851年のダーロル・フォヌーンDār al‐Fonūnの創立に始まった。この学校は高等教育機関で,ヨーロッパ式のカリキュラムで兵学,医学,薬学,ヨーロッパ諸語が教授された。…

【ミールザー・タキー・ハーン】より

…バーブ教の宗教運動で社会的に混乱し,財政の枯渇と軍隊の脆弱で揺らぐカージャール朝体制を立て直すために伝統産業,とくにヨーロッパの綿製品の輸入で打撃をうけた織物業を保護育成し,ガラス,砂糖,武器製造の新産業の振興に努めた。また,ヨーロッパの学問,技術を取り入れるため,1851年,ヨーロッパ式のカリキュラムに基づく高等教育機関ダーロル・フォヌーンDar al‐Funūnを設立した。彼の改革事業は必ずしも成功せず,51年11月,宰相の職を解かれ,翌年1月,幽閉先のカーシャーンで処刑された。…

※「ダーロル・フォヌーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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