チャップマン(Sydney Chapman)(読み)ちゃっぷまん(英語表記)Sydney Chapman

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

チャップマン(Sydney Chapman)
ちゃっぷまん
Sydney Chapman
(1888―1970)

イギリスの物理学者、地球物理学者。ランカシャー州に生まれる。マンチェスター大学ケンブリッジ大学に学び数学専攻。1910年グリニジ観測所の助手となり地磁気の研究を始めた。マンチェスター大学、ロンドン大学の教授を歴任し、1946年オックスフォード大学の物理学教授となる。定年後は、主としてアメリカで研究活動を続けた。研究分野は広範にわたり、気体の運動学、地磁気、電離層、オーロラ大気潮汐(ちょうせき)現象などに関して優れた業績を残した。電離層中のいわゆるチャップマン層の研究で知られ、国際地球観測年IGY)には国際委員会の委員長も務めた。主著に『地磁気』(1936)、カウリングThomas George Cowling(1906―1990)との共著『非均質気体の数学的理論』(1939)がある。

[吉井敏尅]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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