チャンパイ(長白)山地(読み)チャンパイさんち(英語表記)Changbai

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャンパイ(長白)山地」の意味・わかりやすい解説

チャンパイ(長白)山地
チャンパイさんち
Changbai

中国東北地方の東部にある北東から南西方向の山地。チーリン (吉林) 省の東端,北朝鮮との境界に連なるチャンパイ山脈を中心とし,平均標高は 1000mをこえる。最高峰はパイトウ (白頭) 山 (2750m) 。北東はヘイロンチヤン (黒竜江) 省のラオイエリン (老爺嶺) 山脈とチャンコワンツァイリン (張広才嶺) 山脈の2脈に分れ,標高 600~1000m。下位の山腹は広葉樹林におおわれ,シカ,トラ,クマや,テンなどの毛皮獣が生息。標高 500~2200mはチョウセンゴヨウマツ,チョウセンハリモミ,カラマツなどの針葉樹が広がり,パルプ用材として伐採されている。ソンホワ (松花) 江,ムータン (牡丹) 江,ムーリン河が流れて,盆地や谷が開け,稲作や雑穀,果樹の栽培が行われる。石炭埋蔵がきわめて豊富で,トンホワ (通化) ,フンチヤン (渾江) ,チーシー (鶏西) などの鉱業都市が立地し,東北地方の工業に重要な役割を果す。鉄鉱山も分布する。

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