日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
チャールズ(皇太子)
ちゃーるず
The Prince Charles
(1948― )
イギリス皇太子。11月14日生まれ。イギリス女王エリザベス2世の長男で、王位継承権第1位。父はエジンバラ公フィリップ。1958年7月に「プリンス・オブ・ウェールズ」の称号を与えられる。ケンブリッジ大学卒業後、71年から76年まで海軍で軍務に従事。81年7月に、スペンサー伯爵家の令嬢ダイアナと結婚。翌年、長男ウィリアム、84年に次男ヘンリーが生まれる。
しかし、結婚前からの知人の女性カミラ・パーカー・ボウルズとの交際が妻ダイアナの不信を招き、夫婦仲が悪化した。1992年ダイアナと別居、96年8月にはついに離婚した。97年のダイアナの事故死以後、カミラとの関係は公然化し、2005年4月に正式に結婚した。妻となったカミラは、皇太子妃ではなく、コーンウォール公妃と称することになった。ダイアナをめぐるスキャンダルの後遺症で、国民の人気はいまひとつ。「望ましい次期国王」の世論調査では、長男ウィリアム王子の支持率をいつも下回っている。
[土生修一]
『ジョナサン・ディンブルビ著、仙名紀訳『チャールズ皇太子の人生修業』上下(1995・朝日新聞社)』