チョンガレ(読み)ちょんがれ

世界大百科事典(旧版)内のチョンガレの言及

【願人坊主】より

…1842年(天保13)の町奉行所への書上には〈願人と唱候者,橋本町,芝新網町,下谷山崎町,四谷天竜寺門前に住居いたし,判じ物の札を配り,又は群れを成,歌を唄ひ,町々を踊歩行き,或は裸にて町屋見世先に立,銭を乞〉とあり,乞食坊主の一種でもあった。その所行により,すたすた坊主,わいわい天王,半田行人(はんだぎようにん),金毘羅(こんぴら)行人などとも呼ばれ,その演じる芸能は願人踊,阿呆陀羅経,チョボクレ,チョンガレなど多種で,後にかっぽれ,浪花節なども派生した。民俗芸能として関東の万作(まんさく)踊,富山県小矢部(おやべ)市に願念坊踊,秋田県南秋田郡八郎潟町の願人踊が残り,歌舞伎舞踊の長唄《まかしょ》や世話物狂言の点景人物に面影を残す。…

【ちょぼくれ】より

…江戸後期に盛んになった大道芸の一つ。また,そのなかでうたわれた俗謡のはやしことばをもいう。橋のたもとや,江戸の両国,上野などの広小路の大道で,手ぬぐいを〈吉原冠り〉にして小さい木魚をたたき,舞をまいながら早口でうたう大道芸である。また願人(がんにん)坊主らが錫杖(しやくじよう)や金錠などを振りながら拍子をとり,あるいは鈴などを持って,早口唄や神降し歌を唱えて,路傍や家々の門口に立って銭を請うたりした。…

【浪花節】より

…浪曲(ろうきよく)ともいう。江戸後期にほぼ形成され,明治時代に大発展した語り物。三味線の伴奏に合わせて独演し,義理人情を主題としたものが多い。関西では,明治40年代まで〈うかれ節〉と称した。起源の時期はあきらかでないが,《嬉遊笑覧(きゆうしようらん)》にも,〈ちょぼくれと云ふもの,已前(いぜん)の曲節とはかはりて,文句を歌ふことは少なく詞のみ多し。芝居咄をするが如し。これを難波(なにわ)ぶしと称するは彼地より初めたるにや〉とあり,江戸中期以前に関西地方に始まったと見られる。…

※「チョンガレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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