日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
チーホノフ(Nikolay Semyonovich Tihonov)
ちーほのふ
Николай Семёнович Тихонов/Nikolay Semyonovich Tihonov
(1896―1979)
ソ連の詩人。純芸術主義的傾向の強い文学団体「セラピオン兄弟」の出身。国内戦には赤軍志願兵として参加、しだいに革命的、愛国的精神に満たされた作品を書く。処女詩集は『軍団』(1922)で、初期の作品『青い紙包みのバラード』『釘(くぎ)についてのバラード』(1922)などは、国内戦時代のヒロイズムを歌い上げている。『キーロフわれらとともに』(1941)、『レニングラード物語』(1942)は第二次世界大戦中のソ連人民の戦いを歌う記念碑的作品。戦後は平和運動の要職を務めた。
[草鹿外吉]