…スゲはみな多年草であるが,富士山ろくの山中湖にあるカヤツリスゲC.cyperoides Murr.はまれに見る一年生の例である。 生態的に見るとスゲはあらゆる生態条件下に見られるが,カサスゲのように湿地に生えるスゲはたいへん多く,山の渓流に沿って見るナルコスゲC.curvicollis Fr.et Sav.では,細い柄をもった円柱形の小穂が垂れ下がり鳴子を思わせるが,同じ鳴子形の花序をもち,葉の鋸歯が手を切るほど鋭いというテキリスゲC.kiotensis Fr.et Sav.は山中の湿地に,ゴウソC.maximowiczii Miq.は水田のあぜに多い。アゼスゲC.thunbergii Steud.,カワラスゲC.incisa Boott,大きな果胞をもったオニスゲC.dickinsii Fr.et Sav.,ウマスゲC.idzuroei Fr.et Sav.等みな湿地生である。…
※「テキリスゲ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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